【ZUN絵風講座】花映塚っぽい描き方編【第6回】

ZUN絵風講座

改めましてこんぶです。

早いもので4作品目に突入しました。
今回は花映塚風を描いていきましょう。

ちなみに豆知識ですが、花映塚は線画は神主ことZUNさんが描いていますが、塗りは緋想天などでお馴染みのalphesさんだそうです。
なのでちょっと今までとテイストの違う塗り方になっています。
少しだけこの知識を頭に入れておきましょう。

さて本記事でのポイントは主に3つ。
・イラストが横に広め
・髪のハイライトが多い
・服にノイズがある。
ここら辺を特に意識して読んでみてください。

読むのに時間がかかりますので、その間に桜餅でもどうぞ。

こんぶ
こんぶ

前置きは第三回「紅魔郷風」の前書きをご参照ください。

⓪頭身

今回の立ち絵は、正面顔が妖夢と映姫しかいないので基本的に横顔を描く前提で話を進めていきます。

さっそく頭身の説明です。まずは見てみましょう。

足が伸びて妖々夢と同じ頭身に戻りましたが……足がちょっと太くなりました。(足のくびれも出てきましたね)

上半身の大きさなどは基本的には今までとそこまで違いはありません。頭と胸がだいたい同じくらいの大きさで、ゆったりとした服を着ています。

頭身のイメージが湧いたら早速描いていきましょう。

①ラフ画を描く

今回は「輝針城ポーズ」にチャレンジします。

描き方はいつもと同じで、ある程度の頭身をとった後に装飾品を別の色で描いていきます。
これは個人の好みの描き方があると思うので、バランスさえ取れればなんでもいいです。
(第2回の記事をご参照ください)

さてポーズですが、紅〜永に比べて少し動きが出てきました
足の角度などを棒立ちではなく、少し動きをつけてみましょう。
若干背中を反っている事が多いような気がしますね。

また、紅〜永にかけてイラストが縦長だったのに対して、お祓い棒やトランペット、半霊などの装飾品を含めてイラストが少し横に広くなったような印象を受けます。

例えるなら今までが縦長の長方形だったのに対して、花映塚は正方形の様なイメージです。

他にも細かい点をあげるとたくさんあるので、清書をしながら説明に移りましょう。

②線画を清書する

※各画像クリックで拡大します。

続いて線画です。線画は細めのペンで描いています。
前回同様、前髪は塗りで調整していくため今回も描きません。余談ですが、私は輪郭→鼻→ 目→ 口→髪の順番で描いています。

さて清書をする上で意識したのは以下の項目です。

特に奥の目が細長いという特徴、これは妖々夢で少し片鱗はありましたが花映塚〜地霊殿くらいの作品でよく見かけますね。(一概に全てとはいえませんが)

顎も従来のような饅頭の様な丸みのある形から、少し顎の輪郭が出ました。
かと言ってあまり尖らせすぎない様にしつつ意識していきましょう。(先端は丸め)

ちなみに目の向きは、こちらを向いているのと、寄り目しているので半々くらいの割合です。お好きに選択して描いてみてください。
寄り目のバランスはカービィのブロントバードで手慣らしするとイメージ湧きやすくなると思います(ふざけてないです)

③色を塗る

(1)ベタ塗り

線画が終わったら次はベタ塗りです。
ここでのポイントは、肌の色が血色が良くなった事と、全般的に服が原色より薄暗い色をしていることでしょうか。

ベタ塗りした段階でイラストに違和感があったらこの時点で直しましょう。

もしもベタ塗りでもイメージが湧かない場合は、目だけでも先にハイライトや影など入れてみると完成イメージとの差がわかりやすくなる気がします。

(2)肌の影

これまでと同じく、首回りや顔の輪郭、服の境界線などを水彩ペンで塗っていきます。
首の境目など影が強く入る部分は濃い色で塗りましょう。

(3)目の塗り方

ここに来て紅〜永との違いが出てきました。
白目にもガッツリ影が描かれるようになりましたね。
この塗り方は鬼形獣などの比較的新しめのZUN絵ではよく使用される手法です。

目の中も少し特徴的で、瞳孔がしっかり確認できます。こちらは他作品ではあまり見られない特徴なので、花映塚風を描く上では意識してみましょう。

(4)髪の塗り方
続いて髪です。
基本的にはこれまで同様、白地からハイライトを残しつつ塗っていきます。
(今回霊夢の髪色がかなり濃かった為、白よりも少し濃い色から始めてみました)

花映塚の特徴として、ハイライトがかなり多いという点が挙げられます。
髪の色が薄いキャラを描く際は、影をつけるレベルで髪色を塗るレベルでよさそうです。

ちなみに水彩ペンで私は塗っていますが、かなりハイライトが細かいので「Gペンで塗ってからボカす」という方法でもよいと思います。

(5)服の塗り方
さて、花映塚風の特徴が最も出ていると思われる服の塗り方に移っていきましょう。影を塗るエリアは肌と同じく、通年そこまで大きな変化はありません。
腰や肩周りを中心に塗っていきましょう。
上記の画像でも何となく影の塗り方に特徴があるのがわかりますよね。花映塚のキャラの服をよく見ると、画用紙に塗ったかの様にザラザラしたノイズが入っています。
テレビの砂嵐みたいな感じです。
この「パーリンノイズ」を服の上に「オーバーレイ」という機能で薄めに重ねます。下地の色を殺さずに素材を使える万能薬みたいなもんです。

こんぶ
こんぶ

この記事を執筆する上でなるべく「加算」だの「乗算」だの「発光」だの小難しい機能は使わないようにしていたのですが、今回は許してください。

それでは実際に各工程を分解しながら見てみましょう。

パーリンノイズのレイヤーの下に新規レイヤーを置いて影を描くと、影にもノイズを乗せることができます。

基本的にはこの仕組みを利用していくのですが、濃い色の影にまでノイズが乗ってしまうと情報過多なイラストになってしまうので、そこら辺はイラストを見ながらノイズレイヤーの上に影を乗せるなど調整してください。

④仕上げをする

ここまで来ればもう簡単です。毎度の事ながら「線画の色を変える」「画質を落とす」という流れでやっていきます。

(1)線画の色を変える

隣接する色に対して影の色で塗るイメージです。
比べて見るとなんとなく違いがわかりますね。

線画が少し薄くなり塗った色と同化する事で、少しマイルドな印象になります。

(2)画質を落とす

2000×2000→1000×1000まで解像度を落としました。

元々画質があまり良くない為に高画質すぎると違和感がある事と、ボカシを強くする意味合いでこの工程を行っています。

こんぶ
こんぶ

これも毎回言っていますが、動画に使ったり、画質を落とす前の段階で気に入っているのであれば行わなくても大丈夫です。

⑤最後に

いかがだったでしょうか?

唐突ですが、明日の第20回例大祭で「東方獣王園 〜 Unfinished Dream of All Living Ghost.」の体験版が配布になりますね。

まさか花映塚風の記事をUPするタイミングで花映塚的なシステムのゲームが発表になるとは思いませんでした。

せっかくなので『獣王園キャラを花映塚風に描いてみた』とかやってみたいなぁなんて考えながら執筆させて頂きました。(ジェバンニが一晩でやってくれました)

 

 

さて、実は私も例大祭で「ZUN絵風 弾幕イラスト合同(こ 53a)」に参加しておりました。

ご購入して頂いた方、如何でしたでしょうか?是非ご感想教えてくれたら嬉しいです。
まだ読んでないという方で、もしこの記事を読んでZUN絵風という界隈に興味が湧きましたら後日BOOTHにて配信予定だそうなので是非読んでみてください。

ここまで読んでくださってありがとうございました。
次回またお会いしましょう。お楽しみに。

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